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人類の来し方行く末・・・






沖縄の友人から、暑中見舞いはがきをいただいた。

ブログを見てくれているということなので、うれしくて、彼好みの話題を選んでみる。


「みんな大好き!」かどうかはわかりませんが、

その友人が大好きで、僕も楽しく読める雑誌「ナショナルジオグラフィック」。

特徴のある黄色い表紙でお馴染みですが、

そのウェブ版で見つけた記事が気になったのです。



http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20111128001&expand#title



ネアンデルタール人、現生人類と交配

 これからは他人のことを“旧人類”といってバカにする前に鏡を見る必要がありそうだ。最新の研究により、ほとんどの現代人がネアンデルタール人とのつながりを持っていることが明らかになった。遺伝子構造の少なくとも1~4%はネアンデルタール人に由来するものだという。

 研究では、遺伝子解析により、現生人類(ホモ・サピエンス)とネアンデルタール人(ホモ・ネアンデルターレンシス)の異種交配を示す確かな証拠が発見された。ネアンデルタール人はおよそ3万年前に絶滅した人類の近縁種である。

 また、現生人類とネアンデルタール人は中東地域で交わった可能性が高いとも結論付けている。従来の研究ではヨーロッパが第1候補地と考えられてきたが、実際には現生人類がアフリカから旅立った直後だったようだ。

 研究チームのリーダーでカリフォルニア大学サンタクルーズ校のエド・グリーン氏は、「ネアンデルタール人から現生人類に向けて遺伝子流動があったことは十中八九間違いない」と話す。

 アメリカ、ミズーリ州セントルイスにあるワシントン大学の人類学者エリック・トリンカウス氏は、今回の研究を受けて次のように話す。「異種交配の可能性は以前から私も主張していた。当時は化石骨格を基にしたのだが、DNA解析によって一蹴された。ようやく汚名をそそぐことができたようだ」。

 さらに、トリンカウス氏は、「われわれが実際に受け継いでいるネアンデルタール人のDNAは、今回の研究が示す数値よりもはるかに多いと思う」と話す。「1~4%というのはあくまで最低限の値だ。10%、あるいは20%という可能性さえある」。

◆ネアンデルタール人と現生人類が交配した意外な場所

 研究チームは、中国、フランス、パプアニューギニア、アフリカ南部、アフリカ西部の5人のヒトゲノムと、ネアンデルタール人のドラフトゲノムとを比較した。

 解析の結果、現生人類とネアンデルタール人のDNA配列は99.7%が一致していることが判明した。なおチンパンジーとは98.8%一致している。

 また、アフリカ人以外の民族集団において、ゲノム中にネアンデルタール人のDNAの痕跡が存在していることも明らかになった。この事実は、異種交配の地をめぐって新たな謎を生むこととなった。ネアンデルタール人も現生人類と同様、アフリカ大陸で誕生したと考えられている。ただし、アフリカで両者の共存を示す化石証拠は発見されていない。

「現生人類とネアンデルタール人の間で遺伝子交換があったとするなら、その地はヨーロッパだと考えるのがこれまでの常識だ。数千年の共存期間を証明する、十分な考古学的証拠があるからだ」と研究チームの一員デイビッド・ライヒ氏は話す。

 反対に、ネアンデルタール人が東アジアの中国や、南太平洋メラネシア地方にあるパプアニューギニアに住んでいた考古学的記録は存在しない。

「ところが実際には、中国人もメラネシア人もネアンデルタール人と近い関係にあり、ヨーロッパ人だけの特徴ではなかった」とライヒ氏は明かす。同氏は、アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)とハーバード大学が共同運営するブロード研究所で集団遺伝学の研究に従事している。

◆ネアンデルタール人と現生人類は一晩だけの関係?

 では、ネアンデルタール人のDNAはどのようにしてアジアやメラネシアにたどり着いたのか?

 研究チームによると、ネアンデルタール人と現生人類が異種交配した期間は、現生人類がアフリカを旅立った直後、さまざまな民族集団に分かれて世界中に散らばっていく直前だという。最初の交配は約6万年前の中東地域で発生したと考えられる。アフリカに隣接しており、2つの種が一時期共存していた考古学的証拠も存在するという。

 研究チームのライヒ氏によると、2種間で生じた遺伝的影響には大規模な異種交配は必要ない。「ネアンデルタール人と現生人類は一晩だけの関係だったのかもしれないし、異種間のあいびきを何度も重ねていた可能性もある」。

◆異種交配のDNA上の証拠はほかにも存在

 現生人類とネアンデルタール人の異種交配に関する遺伝的な証拠が発見されたのは、今回の研究だけではない。

 アメリカにあるニューメキシコ大学の遺伝人類学者ジェフリー・ロング氏が率いる研究チームも、初期現生人類とネアンデルタール人やハイデルベルク人との間に異種交配があったことを示すDNA上の証拠を発見しており、学会報告を先月行ったばかりだ。

 同チームはネアンデルタール人のゲノム解析を行ってはいないが、異種交配が起きた時期に関しては今回の研究と同様、現生人類がアフリカを旅立った直後だと結論付けている。ロング氏は次のように話す。「私たちの研究は現生人類の遺伝子情報を基に進化過程をたどったもので、実証的な裏付けは予想外だった。非常にうれしく思う」。

研究成果は、5月7日発行の「Science」誌に掲載されている。





この記事を読みつつ、

ただ、たしかミトコンドリアのDNAの解析で、

ネアンデルタール人のDNAは現生人類には入っていないと結論づけられたのではなかったかしら?

と思い、


いつもお世話になっているWikipediaのネアンデルタール人の項を見ると、


遺骨から得られたミトコンドリアDNAの解析結果から、
ネアンデルタール人は我々の直系先祖ではなく別系統の人類であることがほぼ明らかになった。
この両者の遺伝子差異は、他の動物種ならば当然別種と認定されるレベルであり、
ネアンデルタール人とホモ・サピエンスは別種であって、混血できなかったとする考え方が有力であった。

しかしながら2010年5月7日のサイエンスに、
現生人類ホモ・サピエンスのDNAに分岐後ネアンデルタール人遺伝子が再混入している可能性がある
との論文が収載され、ネアンデルタール種属分類に新たな謎を投げかけることになった。




との一文があり、

ミトコンドリアのDNA解析うんぬんというそれ自体がすでに古い知識になっていたのでした。


あー。


ただし、ナショナルジオグラフィックのウェブページの関連コンテンツに

ネアンデルタール人と現生人類の交配はなかった

との表示もあるように、

たぶん、まだまだこの先喧々諤々といろいろな説が出てくるんでしょうね。


ヨーロッパでは、

ネアンデルタール人と出アフリカしてきた現生人類が、

混在しながら生活していたとおもわれる時代があるために、


ありえたかもしれない隣人的な感覚で、

非常にネアンデルタール人についての関心が高くて、研究も盛んみたいですからね。



こういう人類はどこからきたのか、という話は本当に面白いですね。

生き残れなかった人類と、

生き残った人類、

その差はいったい何だったのか。



ドキドキしますね。

ちなみに異なる人類同士が一緒に生活をする絵本として、

エイラ 地上の旅人」なんて本もあります。


もっと専門的にあーだこーだと言えるといいのですが、

この手の話題についての本を借りてきても、

専門的な部分は流し読みで結論だけはなんとか読むなんて感じなので、

いかんともしがたいですね。


しかし、いまのお父さん、お母さんは大変だな。

理科とか歴史とか考古学とか

最新の科学で、自分たちが習ったのとは違う説が、

定説になって、教科書に載っているんだから。


自信満々で答えたら、

子どもに「フッ」って、鼻で笑われたりしそうだもんな。
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テーマ : 博物学・自然・生き物
ジャンル : 学問・文化・芸術

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